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三国志 長江燃ゆ!

1993(平成5年)/3/20公開 148分 カラー ビスタ 映倫番号:113548 
配給:東映 製作:シナノ企画

史上最高の軍師・諸葛孔明の<赤壁の戦い>での活躍を中心に、原作にほとんど忠実に描かれた本作。人物の作画も顔はオリジナルにしたが、衣装、剣なども持ち物は当時の資料に描かれたままを用いた。
諸葛孔明役として山口崇を迎え、ドラマの更なる盛り上がりを狙った。

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ストーリー

今や破竹の勢いの曹操に不安を抱く人物がいた。献帝である。ある日、劉備は献帝に呼ばれ、詔(みことのり)を下される。そこには「国賊曹操を討て」とあった。
曹操のもとから脱出する口案に北方の袁術討伐をかってでた劉備、関羽、張飛の三人は、無事城門を抜け、劉備の妻・麗花が待つ徐州城へと入る。妻と母との再会の喜びも束の間、謀反に気づいた曹操が全軍あげて徐州城へと攻め寄せてきた。
戦いは劉備軍の裏をかいた曹操の勝利と帰し、劉備ら三人は敗走して離れ離れになる。関羽は、曹操の部下・張遼の勧めに従い、麗花を守り、劉備の所在がわかるまでという条件で曹操に仕える。かたや劉備は、北国の雄・袁紹のもとに亡命し、関羽とは敵味方に別れて戦うことになったが、関羽の麗花を伴った命がけの脱出行により、義兄弟三人の再会がかなう。また、劉備の人柄に惚れて、袁紹のもとからかけつけた若い武将・趙雲を配下に加え、一行は再起を期して南の荊州に赴く。
荊州の太守・劉表の歓待を受け、麗花との間に一子・劉禅をもうけ、任された新野城で実績を上げて平穏な日々を送る劉備。しかし、心中は焦りを抱いていた。「いつになったら天下を動かす自分になれるのか…」と。
ある日、劉表に呼ばれ、「自分の後を継いでくれるように」とたのまれる劉備。悩む劉備は老学者・司馬徽に相談すると、軍師として“臥龍”と呼ばれる男を迎えるよう示唆を受ける。劉備は「三顧の礼」をもって若き学者の諸葛孔明を迎え、こうして英雄と天才の宿命的な出会いが果たされた。西暦207年、劉備47才、孔明27才であった。
この頃、宿敵・袁紹を滅ぼし北部を制圧した曹操は、南の《呉》を制する前に邪魔者の劉備を取りのぞいておこうと、武州へ侵略を開始した。
劉表が病死し、その子・劉琮が曹操側についたことを知った劉備軍は、荊州の都・襄陽を後に民衆を引き連れてさらに南下。曹操の追撃に善戦しつつも痛手を負い、長阪での戦いの中で麗花をも失う。悲しみの中、孔明は、《呉》をけしかけて曹操軍と戦わせるより勝ち目はないと考え、自ら《呉》に赴くことにした。
《呉》は名将・孫策の死後、弟・孫権が国カを充実させていたが、曹操軍の脅威にいかに対応するかで意見が割れていた。そこに登場した孔明の智にあふれる言葉により、孫権は曹操と戦うことを決意する。しかし、《呉》軍の総指揮官・周瑜は「弓矢十万本を用意せよ」との難題を吹きかけ孔明を消そうと企むが、孔明は機転を働かせてこの障害を除き、曹操との一大決戦の準備を着々と進める。さらに故郷から追ってきた恋人・秀蘭、《呉》に仕える兄・諸葛瑾、親友の“鳳雛”と呼ばれる寵統の助けを借りて、今や長江の川面に吹く季節外れの東南の風を待つばかりとなった。百万の兵を率いる曹操に勝つには、火攻めによって軍船を焼き払うしかない。その火を煽る風が必要なのだ。
西暦208年、《呉》軍対曹操軍。世にいう「赤壁の戦い」が、今まさに―。
滔々と水をたたえる長江。月明るく、水面は静か。その時、吹くはずのない東南の風が吹き始めた。
戦いは、曹操のもとに取り入った寵統の《鉄鎖連環の計》と風を味方につけた《呉》軍の圧倒的勝利に終わった。威容を誇った曹操の大船団は長江の藻屑と消えた。命からがら逃げ落ちる曹操。その退路には孔明の指示による劉備軍が待ち受ける。刀折れカつきて、もはやこれまでというとき、義を重んじる関羽、兵を退き、道を開く―。
荊州を奪還して都・襄陽で勝利を祝う劉備たち。“臥龍”孔明と並び称せられ“鳳雛”こと軍師・寵統も加わり、いまや天に昇る寵の勢いを得た劉備軍は、いよいよ「天下三分の計」の実現を賭けて《蜀》へ向かった。
今、時代は新たな幕開けを迎えようとしていた。

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シリーズ

「三国志」シリーズ(2)

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