泥沼の中に咲いた哀愁の恋をめぐって登場する様々の人物を追いながら爛熟と頽廃のニ世相に喘ぐそれら人間像を一つの江戸市井風俗として描く、時代劇の新生面を拓く良心傑作篇。
金子市之丞、河内山宗俊、片岡直次郎、暗闇の丑松ら江戸で札つきの悪党連の生活感情豊かな喜怒哀楽と、富や権力を誇る人々にない人情の美しさをユーモアとペーソスを盛って自由奔放に描いた興趣篇。
名奉行大岡越前の青春を秘めた千鳥の印籠に絡みつく謎。大江戸を手中にせんとする陰謀に、鬼同心水木半九郎が痛快颯爽、剣と推理で活躍する。片岡千恵蔵の豪華時代劇。
無実の罪に落とされ、没落した一商家を守り、権勢を振るう島津藩を向こうに廻して、越前守が見事に事件の真相を究める波乱と興味、加えて痛快味のある時代劇の娯楽帝王編。
林不忘の名作を市川右太衛門、若山富三郎の初競演で映画化。八代将軍吉宗の世、巷に流出する偽小判を追う名奉行大岡越前守と宗匠頭巾の魚心堂を市川右太衛門、主君と妻を失ない、悪徳に踊る幕僚十二人斬りを悲願と・・・