江戸文学の傑作である鶴屋南北原作『東海道四谷怪談』に材をとり、腐敗と頽廃、色欲と物欲の葛藤に明け暮れる当時の世相を反映させ、一介の下級武士・民谷伊右衛門が追いやられるエゴイズムの極地を追い、妖しく、・・・
一つ目地蔵の傍に捨てられた孤児が、美人水芸師に成長し、命を賭けて惚れた男に捨てられ惨殺される。その夜かぎり亡霊となって限りない怨みを果すという鬼気迫る怪談映画。
サンデー毎日に連載した村上元三原作の映画化。加賀百万石の犠牲者大槻伝蔵の波瀾なる生涯を、二女性の宿命的な恋に彩って描く、文芸時代劇の白眉。時代劇の新分野を拓いた評判の傑作。