1975(昭和50年)/4/26公開 101分 カラー シネマスコープ 映倫番号:18315
配給:東映 製作:東映
「仁義なき戦い」シリーズの深作欣二監督が、暴力団を取り締まる側の警官にスポットを当て、ヤクザと癒着した警察と政界の腐敗ぶりを鮮烈に描き出した衝撃作。実際に起こった事件に材を取った生々しい迫力で、県警・市政・ヤクザが三つ巴となって欲望と悪徳の駆け引きに溺れていく様を映し出す暴力映画の傑作。
6年前に始まる大原組内紛による倉島市のやくざ抗争は、一応終止符を打った状態となっていた。だが、三宅派の友安が組を解散後市会議員となってから市政の腐敗が進行し、友安の可愛がる川手が組を結成して以来、再び大原組との小競合いが起こるようになった。
島倉署、捜査二課の部長刑事・久能が警官になったのは、ピストルを持てる職業につきたいという単純な動機からだった。以後20年、第一線の暴力捜査で叩き上げられた久能は、昇進は諦めたものの、刑事への愛着と自信には相当なものがあり、6年前の抗争の際三宅組長を射殺した大原組若衆頭の広谷とは、固い絆で結ばれている。今度も久能は友安が川手組の縄張り拡張のために職権乱用したことをつきとめ叩きつぶした。
だが、この一件で川手組と広谷組の争いは激化、倉島地区の暴力取締り本部が再編成されることになった...。