1954(昭和29年)/3/17公開 47分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1298
配給:東映 製作:東映
新人キャストを抜擢し、溢れる若い力が繰り広げる青春を描いた明朗軽快な三部作の第二部。レスリング界に挑戦する愛すべき学生・福沢君の恋の物語。
選挙騒ぎも収まって学校に戻った五人は、それぞれのアルバイト生活に戻っていった。だが一人へまをして牛乳配達をクビになってしまったのが福沢君。行きつけの喫茶店「ワタナベ」の看板娘、達子さんに恋する身として、無職は辛い。福沢君はレスリング部員山形君の姉の悠子さんが経営するバー「ブランカ」で自棄酒をあおっていたとき、悠子さんに付きまとう浅田という男が、用心棒としてプロレスのチャンピオン広川を連れて言い寄ってきた。腕に覚えのないくせに浅田に食って掛かった福沢君だったが、危機一髪、暗闇に乗じて広川を投げ飛ばしてしまった。しかもそのことが翌朝の新聞で大々的に報道され、一躍有名人に。達子さんから言い寄られ、帝国レスリンググラブの伊藤支配人から正体不明の大金を貰ってしまう。丁度自動車事故を起こしてしまった波多君にあげてしまったそのお金、実はレスリングの契約金であったから、非力な福沢君は広川とタイトルマッチをすることになってしまった。達子さんからも応援を受け、哀れ福沢君は逃げ出すこともできない。一方浅田は未だに悠子さんに言い寄り、ついには眠り薬入りのウイスキーで毒牙にかけようとする。だがその時乗っていたタクシーが波多君がバイトで運転していた車だったから、辛うじて難を逃れたのだった。そしていよいよ試合当日、ようやく福沢君が素人だと気付いた達子さんは試合中止を主張したが、福沢君はマットに上がっていく…。
「学生五人男」シリーズ(5)