1958(昭和33年)/6/10公開 57分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:10609
配給:東映 製作:東映
マンホールに漂う女の扼殺死体をめぐり、凶悪犯人を追って警視庁捜査陣の不眠不休の活躍を描く、好評の警視庁物語シリーズ第七弾。
青白い額に漂う濡れた黒髪。ゾーッとするような女の扼殺死体が、マンホールから発見された。情事か物盗りか警視庁捜査陣は、ベテラン刑事を動員して直ちに捜査を開始した。被害者の身許は、マネキン人形製造会社の事務員。二十六才、子持ちの未亡人で会社の給料を銀行から受取りに行ったまま、行方不明になったもの。会社の同僚は被害者がオパールの指輪をしていたというが、銀行の事務員は金を引出しに来た時は、ヒスイの指輪をしていたという。捜査陣はこの食い違いに事件の隠された謎があると考えた。この指輪と赤い風呂敷包みが死体から紛失していた。この方面の手配から、被害者は生前オパールとヒスイを交換し、その差額の金が会社の経理課長黒木から出ており、二人は特別の関係がある事がわかった。更に、被害者が銀行の前から男と慌てて自動車で走り去ったこと。黒木は女出入りが多く、現在は新橋のバーの女給弘子と関係のある事が分った。弘子の証言によると事件当時、黒木は彼女と一緒にいて、黒木の自動車も犯行に使われたものではなかった。こうして、黒木の容疑は薄れていった。しかし、弘子の指には被害者のヒスイの指輪が冷く光っていた。その指輪は弘子がパトロンの松原からもらったもので、その他にも金の援助を受けていた事がわかってきた・・・。
「警視庁物語」シリーズ(24)