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母しぐれ

Mother's Tears

1959(昭和34年)/1/28公開 59分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:11038 
配給:東映 製作:東映

なさぬ仲の母と子であり乍ら真実の愛情に結ばれた母子の前に突如姿を現した生みの母。子故に悲しむ二人の母の美しくも悲しい感動の物語。

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ストーリー

伊豆の料理屋ひさごで身をすり減らして働く節子には、小学生のユリ子という娘があった。隣家のおさえやその息子政也、女将のおしげ、板前の信さん等の愛情に包まれて、貧しくとも二人は幸福だった。ある日、節子は街を行く高級車の中に岸野ユキ江を見出して驚いた。ユキ江は、この町に乗出そうと選挙準備に忙しい夫の剛三郎に呼ばれ、東京から来たのだった。植木屋の植富の紹介で、昔節子はユキ江の生家に傭われていたことがあった。ユキ江には親に隠した恋人があり、彼の子まで宿していたが、彼は戦死してしい、ユキ江の将来を心配した父親は、生れた子を丁度子を死なして悲しんでいた節子に託した。それが今のユリ子なのだ。友達とサイクリングに出かけたユリ子は、灯台見物をしていたユキ江と会い話した。何も知らぬユリ子を我が子と気づいたユキ江は激しく動揺した。そして、ある日節子を訪ねて、ユリ子を引取ることを申し出た。夫の剛三郎も選挙の人気取りの一つとし、秘書望月やボスの田川一味を使って節子をせめつけた。ユリ子の将来を考えて渡辺先生のすすめもあり、節子は彼女をユキ江に渡した。しかし、ピアノやテレビに囲まれた豪華な生活を送りながらユリ子は少しも幸福ではなかった。育ての母を慕うユリ子は東京の病院に入院したと聞かされた節子のもとに行こうと、一人夜の線路づたいに歩きだした・・・。

母しぐれ
(C)東映
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