1963(昭和38年)/3/31公開 60分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:13114
配給:東映 製作:東映
日本初の連続1時間ドラマとして15年半の間放送された人気刑事ドラマの映画版。
日暮里近くの陸橋から若い女が飛び込んだ。秋山警部補率いる警視三○三は現場に急行する。女は細田絹子。覚悟の自殺であった。二人きりの父娘、駆けつけた父親・武の姿が哀れだった。数日後、太陽テレビのエレベーターの中で殺人事件が起きた。殺されたのは新進俳優の滝竜二。秋山班の現場検証で犯人は左利きの男と判明、死体のそばに転がっていた「七人の浪人」の台本からドラマの関係者が調べられた。だが、滝の妹で足の不自由な純子に尋ねても、恨みを持つ者の心当たりはないという。そんななか、「週刊東都」の編集長・細田と中野記者が純子に、滝の追悼号を出したいと申し出るが、テレビ業界が兄を殺したと信じる純子はきっぱりと断った。秋山たちは聞き込みにより、滝が抜擢されるまでドラマの主演を勤めていた山辺という男の存在を知る。山辺のアパートへ向った秋山班は、ベッドの下で秋山の死体を発見する。その殺され方は滝と一緒で、山辺の手帳から、昨晩、藤井美津子という女性と会っていた事が判明。美津子の夫は香港航路の船員だが、それ以外の情報は得られなかった。一方、滝の爪から発見された糸くずの手がかりから、茨城興行の赤沼という男が浮上する。赤沼の部屋で、袖口に銅貨ぐらいの染みのついた洋服を発見、新聞が指名手配を報じている頃、麻薬中毒患者に化けて藤井に近づいた中野が見破られ、貨物船に連れ込まれてしまう。そこには赤沼たちの姿もあった…。