1963(昭和38年)/4/28公開 104分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:13150
配給:東映 製作:東映
舞台は、明治末期の九州小倉、稀代の暴れ者・無法松が孤独な母子に見せる純粋な愛情と正義感を描く。
明治末期の九州小倉。車夫・松五郎は無法者として有名だった。芝居小屋の経営者が代わって木戸ご免が駄目になったのを怒り、暴力事件を起こして小倉を追放になっていた松は、小倉に舞い戻って警察に捕まるが、その前に弱虫の子供・吉岡敏雄を助けたのが縁でその父の助力で釈放され、吉岡家に出入りを始めた。吉岡夫妻は、弱虫の敏雄を松に鍛えてもらおうと思ったのだ。敏雄はめきめきと明るくなった。しかし、敏雄の父が急逝し、母の良子は松を一層頼りにするようになった。
それから10年。敏雄は熊本の医大に進んだ。松と母・良子との世間の噂を気にした敏雄は松の出入りを止める。松は身を隠し、再び喧嘩の世界に入った。
やがて冬。雪の日に良子を訪ねた松は、永く秘めた恋を打ち明けて去った。翌朝、胸を病んでいた松の死体が雪に埋もれていた。