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土井十万国のお家乗っ奪事件をめぐって、お忍び姿の若殿春太郎が、悪臣一味を向こうに廻し遂にこれを屈服させる迄を、恋、人情、殺人など娯楽時代劇の興味を横溢して描く痛快の剣戟篇。
御用提灯の真只中に女の面影を求めて斬って斬りまくる嵐の信州路を背景に千恵蔵の鼠小僧次郎吉が義理人情と男の心意気を見せて胸のすく演技を展開する圧巻篇。
歌舞伎で知られた助六の色模様、絢爛三浦屋揚巻の道中姿に、モダン趣味のジャズソング。弱きを助け強きをくじく男一匹花川戸助六の物語。豪華キャスト陣で描く娯楽時代劇の白眉。
片岡千恵蔵独壇上とも云うべき判官シリーズの登場。御馴染み遠山金四郎が鉄火芸者と娘芸人に色彩られて繰りひろげる剣と恋の大衆時代劇。
朝霧につつまれた赤城山、張りめぐらされた十手の網をくぐって忠治は秘かに山を降りる。御用提灯に追われる哀愁の股旅篇。