1955(昭和30年)/6/21公開 91分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1843
配給:東映 製作:東映
国鉄終電車内で起った殺人事件の犯人を追う警視庁捜査一課を中心とする立体捜査活動の全貌を、全篇に溢れるスピードとサスペンスでドキュメンタリータッチに描く。
三鷹駅止まりの終電車のなかで、若い女性が殺されていた。捜査に当たった警視庁捜査一課の阿川・長谷川・赤木ら担当刑事達は、現場に落ちていたロケットの中の男の写真と、有楽町駅で売られた番号三○○三の乗車券を僅かな証拠として、この困難な捜査活動に乗り出した。赤木刑事によるロケット写真の男の身元洗いの一方で、長谷川刑事らによって乗車券の追及が開始された。その結果、被害者は中年の男と一緒に乗車し、新宿駅で一旦下車、そこで金銭の取引があったことが判明する。その頃、三鷹署に男が現れた。ロケットの写真と同一人物であるその男・丸山によって被害者の身元がようやくわかった。被害者の名は湯浅とし子。三星書店の女店員で、婚約者の丸山が使い込んだ公金の穴埋めに金策をしていたということだった。長谷川警部はとし子の身辺の洗い出しを急ぎ、その中で遺品から土地の権利書を発見する。権利書を調べて池袋の不動産斡旋業者・早川の名前が容疑者に浮上するが、彼には完全あるアリバイがあった。だが早川がかつてとし子の女学校の監督官であり、とし子と無理矢理内縁を結んでいた事実も発覚。捜査本部は全力を挙げて早川の身元洗いを始める。地味で無為に近い聞き込みが続く中、早川と懇意であった高野という男が行方不明になっているという情報を遂に掴む…。