1956(昭和31年)/2/4公開 100分 モノクロ スタンダード 映倫番号:2053
配給:東映 製作:東映
東京から鹿児島まで、快速三千マイルの自動車レースを背景に、狸小路に生きる若人たちの哀歓を描く青春メロドラマ。
タクシー運転手・庄太の運転するタクシーに老紳士が鞄を置き忘れて去ってしまった。庄太が「はら鼓」のマダム・亜矢子と共に中を確認すると、何やら設計図らしきものが…。亜矢子の兄で、板前なのに自動車研究に夢中な喜助に見てもらうと、それはレーシングカーの設計図だという。乗車した時の会話から老紳士はハナマンの前社長・万六ではないかと推察され、翌朝庄太は設計図を届けに行く。ところが万六は出てこず、出会ったのは花房家の令嬢・佐知子。じゃじゃ馬娘の佐知子は何故か庄太に一目惚れし、彼女が出すちょっかいに困惑しながらも庄太は何とか交番で万六に設計図を返すことが出来た。さて、一仕事終えて店に戻ると、喜助が泣いている。喜助は花売りに来る紀伊子に惚れていたのだが、紀伊子が自分を明らかに避けているのが原因だった。それ以後、喜助は益々自動車研究にのめりこんでいく。一方、庄太は相変わらず佐知子に言い寄られ、更に証券会社の副社長の竹之助が亜矢子に言い寄ってきていて、庄太を想う亜矢子は気が気ではない状態。そんな中、喜助の研究が実を結び、トヨペットの速水博士の手によって実際に車が出来上がった。時を同じくして日本縦断ロードレースが開催されると聞き、庄太・喜助・竹之助・佐和子たちはそれぞれの思惑を秘めてレースに出場する…。