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白い崖　

1960（昭和35年）/4/5公開　122分　モノクロ　シネマスコープ　映倫番号：11399　
配給：東映　製作：東映

貧しい家庭に生まれた青年が、財産と地位への執着から恋を捨てて殺人を犯すにいたる悲劇を、巨匠･今井正監督が鋭く描いた社会派ドラマ。

ストーリー

田舎出の青年･尾形徹男は、都会の証券会社に就職し、その才能を認められて社長秘書に抜擢された。やがて尾形は社長令嬢の美千代の愛を受け入れて次第に栄達の野望に憑かれる。だが、ふとしたことで社長の信頼を失った尾形は、薬を使って社長を死に追いやり、捏造した遺言状を使ってまんまと美千代と結婚してしまった。ある日、尾形の秘密を知って疑惑を抱いた美千代がこれを難詰、激昂した尾形は誤って彼女を殺し、罪を隠すために崖から突落してしまう。だが、フランスから帰国した姉の景子が、尾形の殺人を見破り、死の真相を暴こうとする。尾形は景子をも殺そうとするが、間違って彼を愛する女中のトミを殺してしまった。結局、尾形は二つの殺人と財産横領によって獄窓につながれ、野望は儚くも消えていくのであった…。