1961(昭和36年)/7/23公開 85分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:12380
配給:東映 製作:東映
ニュー東映の暴れん坊、梅宮辰夫がその魅力を発揮する痛快アクション編。遺産相続に絡む誘拐犯人に祭り上げられた白タクの運転手と助手が、続発する殺人事件のスリルの中で敢然と悪に対決、その若い活躍ぶりをコミックなタッチで描いたスリラー活劇。
腕っ節の強い栄次と、ちょっと慌てん坊の権の二人は白タク稼業の兄弟分である。ある日、仕事を終えた栄次と権はいつもの通りバー「赤い火」で一杯飲んだ帰り道、自動車に轢かれそうになった光和観光社長、康村を助けた。康村の娘の理恵は何者かに殺され、最近の三面記事を賑わせたばかりだ。理恵殺害は財産二億円を狙う養子武彦の犯行とみた康村は、栄次と権にある提案をする。康村を誘拐したことにして、身代金を武彦に要求させるのだ。武彦が財産目的であれば身代金は持ってこないであろう、というものだ。栄次と権はその計画に乗った。案に相違して武彦は二百万円の身代金をもってきた。康村は、栄次と権は無実だ、と書いた手紙を「赤い火」の女給、由紀に手渡し栄次のもとから去っていった。その翌朝、康村が死体で発見された。その上、由紀に手渡された手紙はスリのジョーに奪われてしまった。かくて栄次と権は康村誘拐事件の渦中に追いやられた。栄次と権は武彦の周囲を怪しんでその身辺に近づいた。そこで意外にも武彦が血まみれの死体になっているのを発見。スリのジョーも殺害されてしまった。身の潔白を示したい栄次と権は、康村の遺産相続書を手に入れ、康村には二号に生ませた礼子、そして弟の山村がいることを突き止める。そこに突然謎の女から電話があり、日光に呼び出された栄次と権の前に、死んだはずの武彦が拳銃を手に現れた・・・