旗本六法組と町火消の対立の中、のんだくれの大工・長兵衛とその娘・お久、火消し「め組」の暴れん坊・新介、その親分・新門辰五郎たちが、八百八町に火事と喧嘩、笑いと涙でつづる人情時代喜劇。
江戸っ子鉄火の双肌いっぱい、パッと開いた遠山桜、粋な判官金さんが美空ひばりのふり袖小僧と知恵くらべ腕くらべの珍道中。奇抜な趣向で描くお馴染み金さんシリーズ最新版。
泥沼の中に咲いた哀愁の恋をめぐって登場する様々の人物を追いながら爛熟と頽廃のニ世相に喘ぐそれら人間像を一つの江戸市井風俗として描く、時代劇の新生面を拓く良心傑作篇。