風雲急を告げる戦国末期、紀伊連山の一峰・大日岳の山中に父親と二人で平和な暮らしを送っている日輪太郎と呼ばれる若者が、ふとした事から野武士・蜂須賀小六の配下となり、正義のために悪者たちを撃ち滅ぼし幾多・・・
瞼を閉じれば幼いあの日の母の顔…あの胸にもう一度抱かれて泣きたいと旅にさまよう人情やくざ。哀愁にじむ錦之助の母恋い凶状旅。五つの時に別れた母を、探し歩いて二十年。母恋い長脇差を血にぬらし、やっとめぐ・・・
大阪夏の陣に豊臣方について戦死した智将・真田幸村の遺児・朝霧丸、夕霧姫の二人をめぐって起こる波乱の物語。忍術剣風をもって徳川の呵責のない追及を逃れる真田の同志の人々の活躍を縦横に描く冒険絵巻。
徳川方の女間者・皐月に左近右近の兄弟ら、真田兄姉を追う手が迫る。これを防御すべく玄海入道、筧十蔵、桐丸たちの変転波乱の活躍を描いたシリーズ第ニ作。