額にマル警の焼印を押した、悪の化身若山富三郎が、悪事の数々を描くシリーズ第2弾。人間の心の奥底に潜む妖しい悪の魅力を、そのままスクリーンに再現させた、迫力いっぱいの作品。
昭和7年・大阪を舞台に、五分刈り頭に度の強い近眼鏡、短い鉄管をくわえた異様な姿で、悪の化身のような男を演じる若山富三郎。従来の仁侠映画のパターンを破り、悪の塊を全編に織り込んだ異色任侠大作。
舞台は、二つの組が激突する風雲の洞海湾。沖仲士を守って闘う勇侠高倉健、一筋の恋に命を散らす女侠藤純子を中心に、鶴田、玉緒、千恵蔵、伊吹など多彩な人物像が入り乱れ、絢爛たる戦いを繰り広げる。
異様ないでたちの女丈夫・清川虹子が、尊敬する清水次郎長のような親分になろうとして八方破れに暴れまくる痛快な作品。爆笑と涙を織りなして、関東一円の親分衆をふるえあがらす女親分ぶりは無類の楽しさを呼ぶ。
7年振りに渡世修行の旅から故郷・熊本に戻ったお竜が二代目を襲名し、矢野一家を背負って九州筑豊地方の荒くれ者との対決、一匹狼の流れ者・矢代との交情を交えながら、魅力溢れるお竜の姿を謳い上げる緋牡丹博徒・・・
昭和初期の東京墨田河畔を舞台に、義理と人情の侠客道を最良と信じる親の跡目を継いだ梅宮辰夫演じる三代目が、あこぎなやくざ一家と縄張り争いで対決するにおよび、図らずも兄と斬り合わねばならぬ悲壮なめぐりあ・・・
真人間になろうとしてなりきれず、暴力でしか解決の道を選べなかった男。泥沼のような世界から這い出そうとして果たせず、傷だらけになって転落していった男。その愚かな青春の姿を梅宮辰夫が熱く演じたドラマ。