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爆音と大地

1957（昭和32年）/9/29公開　97分　モノクロ　シネマスコープ　映倫番号：10256　
配給：東映　製作：東映

砂川基地問題に材をとり、その中に現われる様々の人聞像を痛烈に抉り出し現下日本の縮図を冷酷に描く全国民必見の話題巨篇。

ストーリー

今日も東京の下砂川町では基地拡張問題を巡って暗雲が漂っていた。用達庁長官・浮島は、砂川問題を穏便に解決しようと、米軍代表のハンスン少将と交渉を続けていた。浮島は妙義山演習場についてはアメリカ側の言い分を聞く代わりに砂川の譲歩をもらうつもりであった。しかし突然ハンスン少将が解任され、後任のイルソン准将は強硬な態度を取る。妙義山を返還し、砂川はどうしても拡張するという。それでも交渉を重ねようとする浮島の態度に、庁内からも不審の声が高まっていく。東京局長の矢田をはじめとする強硬派を左遷し、幹部陣の刷新を図り再度地元民との会談に臨む浮島だったが、町長をはじめとする闘争委員に愚弄され続け、悲痛な面持ちで引き上げた。その姿に喚声を上げる群衆の中には、浮島家の元女中・政代の姿もあった。そんな地元民の態度に我慢が出来なくなった浮島は、一部強制測量を敢行する。その光景を見た浮島の姪・圭子も浮島を激しく非難し、家を出て行ってしまった。身内にも背かれ疲れ果てた浮島はついに、大阪から矢田を呼び戻して後任とし、自らは身を引いた。だが、地元民たちも決して一枚岩というわけではなかった…。