1963(昭和38年)/8/7公開 86分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:13281
配給:東映 製作:東映
縄張りを奪われ、血の復讐に燃え狂うならず者…。鶴田浩二の演技が冴えわたる、冷酷非情、サスペンス満点のアクション大作。
刑務所から出てきた桜木というならず者が、仲間の松永、宮部とともに、4年前彼らを裏切ったやくざの富島、河津、三好への復讐を開始した。手始めに富島から賭場の売り上げをかつあげ、三好の秘密クラブから金を奪う。当然3人も返礼として、宮部を殺し、松永を痛めつけた。復讐の火に油が注がれた桜木は、富島、三好を次々と殺害する。その頃、少年院を出た松永の弟・次郎が桜木を慕ってやって来た。桜木はスラム街育ちの少年たちのアイドルなのだ。スラム街の医師・浜本や志村刑事に説得されるまでもなく、桜木は次郎のやくざ入りを嫌う。だが次郎が河津に殴りこみをかけるや、これを助けて河津を殺した桜木は、遂に自分が生まれ育ったスラム街に追い詰められ、醜い死に様を見せる。次郎やスラム街の子供たちの「ならず者崇拝」は無残にも壊された。これが桜木の唯一の善行だったのかもしれない…。