茶道”石州流”の創始者として名高い松平不昧公。その遊興三昧に明け暮れていた青年時代、家督を継いで危機に陥った藩政を大改革で巣食うという苦難時代を通して、豊かな人間味を千恵蔵の至芸で見せる。
悪貸元の奸計に掛って人を斬り、草鞋をはいて一年、事の真相を知った佐久の新助が、堪忍袋の緒を切って凄絶無類の長脇差祭り、豪快右太衛門が久方ぶりに放つ股旅巨篇。
掟、義理、人情の世界、そして博奕にかける男の執念といった、博徒の赤裸々な姿をずばりと描く任侠娯楽篇。六枚の花札に命を張る男達、全篇にみなぎる迫真の賭場シーンが見もの。