歌舞伎で知られた助六の色模様、絢爛三浦屋揚巻の道中姿に、モダン趣味のジャズソング。弱きを助け強きをくじく男一匹花川戸助六の物語。豪華キャスト陣で描く娯楽時代劇の白眉。
黄昏地蔵に願かけた女一筋恋の意地、上州無宿の暴れん坊、初春一の荒獅子が気風で見せる恩愛仁義!
村上元三の小説を原作に、片岡千恵蔵と大河内傳次郎の二大時代劇スターが21年ぶりに共演した股旅時代劇・・・
サンデー毎日に連載した村上元三原作の映画化。加賀百万石の犠牲者大槻伝蔵の波瀾なる生涯を、二女性の宿命的な恋に彩って描く、文芸時代劇の白眉。時代劇の新分野を拓いた評判の傑作。
人間山下泰文の生ける姿を追求しながら、大いなる日本の悲劇を衝く雄渾の大作。「ひめゆりの塔」に次いで各方面より注目を浴びた問題の野心作で、早川雪舟一代の名演技が見る者の心を搏って胸にせまる。
或る時は鰐と呼ばれる麻薬ギャング、或る時は紳士の仮面を被って白昼の都会に住む冷酷無情の男、恐るべき麻薬患者の生態と、悪の跳梁におののく真人間の怒り、地獄迄もと追う、執拗な恋など、空前の迫力篇。
人間赤裸々の姿を、人の好い侠徒の世界に置いて眺めた大人の童話とも言うべき、諷刺と忍場を彩る東映の異色野心作。登場人物の総てが主人公であり見る者をまごころの世界にひき込む映画の抒情詩。
泥沼の中に咲いた哀愁の恋をめぐって登場する様々の人物を追いながら爛熟と頽廃のニ世相に喘ぐそれら人間像を一つの江戸市井風俗として描く、時代劇の新生面を拓く良心傑作篇。
徳川三代将軍家光の治世に、武士たちが泰平の御世に馴れて、その本領を忘れ果てているのを歎く御存知大久保彦左衛門が、時の老中に盾ついて大暴れする痛快無比の娯楽編である。
早稲田大学七十年の歴史を通して、日本の学園とそこに学ぶ若人たちの青春を三代に亘って描く劃期的な文芸巨編。学問の殿堂に初めてカメラを据えた東映が、世界に贈る良心大作である。